JUNO |
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| 寸評 | 本人は傷つかず、ボーイフレンドも苦しまず、両親や周りの大人も反対しない。女子高生が望まない妊娠をしたのに、映画は通常起こりうるような苦悩や葛藤、軋轢とはまったく無縁に進展し、あらゆる予想に肩透かしを食わせる。 |
| ポイント | ★★★ |
| DATE | 08/6/3 |
| THEATER | 有楽町朝日ホール |
| 監督 | ジェイソン・ライトマン |
| ナンバー | 133 |
| 出演 | エレン・ペイジ/マイケル・セラ/ジェニファー・ガーナー/ジェイソン・ベイトマン |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 本人は傷つかず、ボーイフレンドも苦しまず、両親や周りの大人も物分りがよいのか反対しない。女子高生のヒロインが、望まない妊娠をしたにもかかわらずほとんど逆風が吹かない上に、おなかの中で胎児が確実に大きくなっていっても他人ごとのように距離を取る。それは愛していない男の子供など必要ないというシニカルな気持ちと、養子に出すことが決まっている以上情が移らないほうがよいという考えから生まれる態度なのか。映画は通常起こりうるような苦悩や葛藤、軋轢とはまったく無縁に進展し、あらゆる予想に肩透かしを食わせる。 ポーリーとのセックスで受胎してしまったジュノは中絶を思いとどまり、生まれた赤ちゃんを養子に出すことにする。養父母となるマークとヴァネッサは高級住宅街に住むセレブ夫婦だった。 産むべきジュノは母親の自覚はないのに、ヴァネッサは子供が待ち遠しくてたまらない。ジュノの両親は娘の行為や決心をすんなり受け入れる。そしてポーリーはまったく蚊帳の外に置かれている。ジュノの妊娠は彼らにとって憂慮すべきことではないけれど、ヴァネッサを除いて喜ばしいことでもなさそうだ。出産といえば当人や家族にとって一大事のはずなのに、この淡白さはなんなのだろう。登場人物たちの心理や振る舞いが少しずつズレているのだが、それが当然のことのように描かれているあたりが、日常風景なのにどこか異次元の出来事を見ているような不思議な感覚にとらわれる。 やがてジュノは無事出産、ヴァネッサはマークと別れたにもかかわらず赤ちゃんを育てる決意は変わらない。その後、ジュノとポーリーは正式に付き合い始める。ジュノと継母、ヴァネッサと赤ちゃん、その他友人や恋人などさまざまな人間関係が描かれるが、共通しているのは人間同士の付き合いはお互い努力しないといい関係を保てないということだ。血縁があろうとなかろうと相手を思いやる分だけ自分も愛される。そう考えると、たとえ自分が産んだ子供でも他人の子供になる赤ちゃんに対するジュノの態度も理解できるのだが、理性を超えたところにある母性本能に目覚めることはないのだろうか。。。 [http://www.otello.com.ua/:title=↓その他の上映中作品はこちらから↓] |