悲しみが乾くまで THINGS WE LOST IN THE FIRE |
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| 寸評 | 繰り返されるクローズアップ、ダラダラとした会話、ヤマのないエピソード。登場人物の揺れ動く気持ちを繊細に描こうという意図は理解できるのだが、無駄なシーンの羅列がいたずらに上映時間を長くしているだけの退屈な展開だった。 |
| ポイント | ★* |
| DATE | 08/3/31 |
| THEATER | シネカノン有楽町 |
| 監督 | スサンネ・ビア |
| ナンバー | 78 |
| 出演 | ハル・ベリー/ベニチオ・デル・トロ/デヴィッド・ドゥカヴニー/オマー・ベンソン・ミラー |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 繰り返されるクローズアップ、ダラダラとした会話、ヤマのないエピソード。登場人物の揺れ動く気持ちの襞を繊細に描こうという意図は理解できるのだが、無駄なシーンの羅列がいたずらに上映時間を長くしているだけだ。夫を失った妻とドラッグ中毒の男が経験する喪失と再生の物語は正味80分ほどにまとめられたはずなのに、大して意味のないカットを重ねることで水増ししているような退屈な展開。ヒロインの心の空白よりも空疎な内容にスクリーンに集中しているのがつらかった。 オードリーは夫婦喧嘩の仲裁に入って殺された夫・ブライアンの葬儀に、ブライアンの親友で今は麻薬中毒矯正施設で暮らすジェリーを呼ぶ。ブライアンのことをよく知り、子供たちともすぐに打ちとけるジェリーに、オードリーはしばらくそばにいてくれと頼む。 冒頭、生前のブライアンの様子と、ブライアンの葬儀でのオードリーをはじめとするゆかりの人々のシーンが何の説明も脈絡もなく描かれる。あえて何が起きているのか分らないような編集方法で観客を混乱させているかのよう。愛するものを失ったオードリーの情緒不安定ぶりを表現しているのだろう、足元が落ち着かないような違和感を覚える。現実を受け入れられないというのはこういう感じで、「映画の中にいるような気分」と娘は言うが、それはまさに「今起きていることは夢であって欲しい」と願うオードリーのストレートな感情だ。 オードリーの家に住みついたジェリーは、もう一度弁護士としてやり直す決心をする。しかし、せっかく麻薬中毒から更生したのにジェリーはオードリーに追い出され、ジェリーはまた依存症に逆戻り。そのあたり、悲しみのどん底にいる者は何をしても許されるというオードリーのわがままさが非常に鼻につき、いつまでもこんな女に付き合っていられないという気になる。結局オードリーもジェリーも立ち直って新たな道を歩いてい行くのだが、そこに至るまでの過程はあまりにも遠回りしていた。 [http://www.otello.com.ua/:title=↓メルマガ登録はこちらから↓] |