マリと子犬の物語 |
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| 寸評 | 豊かな自然と美しい棚田、仲のいい兄妹、声を掛け合う隣人、余情的だが説明的な音楽、不必要な冒険と一途な犬の視線、そして予定調和的なハッピーエンド。あらゆるシーンが装飾された演出は、涙を誘おうという意図が過剰だ。 |
| ポイント | ★★ |
| DATE | 07/12/8 |
| THEATER | WMKH |
| 監督 | 猪股隆一 |
| ナンバー | 251 |
| 出演 | 船越英一郎/松本明子/広田亮平/佐々木麻緒 |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 豊かな自然と美しい棚田、仲のいい兄妹、声を掛け合う隣人、余情的だが説明的な音楽、不必要な冒険と一途な犬の視線、そして予定調和的なハッピーエンド。あらゆる事象が過剰に装飾され、かゆいところにまで手が届くような演出は、涙を誘おうという意図がミエミエだ。小学生くらいの感受性ならば素直に受け入れられるだろうが、作りこまれた感動の押し売りには辟易する。俳優、特に子役の演技もいかにもテレビ的で視聴者の注意を引くには有効だが、映画の観客には蛇足以外の何物でもない。 山深い山古志村に住む亮太と彩、ある日ふたりは子犬を拾いマリと名づける。やがてマリは3匹の子を産み兄妹父祖父の4人の大切な家族になる。そんな時大地震が山古志村を襲い、彩と祖父が建物の下敷きになるが、マリは必死で2人を助けようとする。 瓦礫に埋もれた飼い主を必死で助けようとし救助の自衛隊員に知らせたのに、結局は食べ物も与えられずに置いてきぼりにされたマリ。身を引きちぎられるようなつらい別れと置き去りにした後悔が彩の小さな心を苛む。こうして人間の力ではどうしようもないことがあることを子供たちは学んでいくのに、亮太と彩だけで何の装備も持たず村に戻ろうとして遭難する始末。ただ避難所でマリたちの無事を祈るだけでは物語に盛り上がりが欠けるのは理解できるが、子供が2人で道が崩落した山に入るなどという無謀なエピソードは不要だった。 結局、兄妹が一時帰宅を許され時にマリたちと再会し無事救出されるのだが、その間2週間以上もマリたちは自活していたことになる。ならばいかにしてマリたちが飼い主ナシで生き残ったのか知りたかった。一応、川に落ちたりカラスに襲撃を受けるが、食料調達や子育てにマリはもっと苦労しているはず。人間側の勝手な思い込みより、犬のサバイバル能力を描くほうが命の大切さを訴えかける効果は大きいはずだ。いずれにせよ人間の思惑でとことん利用されたマリの気持ちを忖度するに不憫でならない。犬に心があればの話だが。 [http://www.otello.com.ua/:title=↓メルマガ登録はこちらから↓] |