虹の女神 |
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| 寸評 | 届かなかった言葉、伝えられなかった想い。記憶の中では、どんな些細な出来事も美しい輝きを放ち、彼女のすべてが愛しいきらめきとなって胸に突き刺さる。ふたりで見た不思議な虹だけが、その思い出が事実だったことの証人だ。 |
| ポイント | ★★★★ |
| DATE | 06/11/3 |
| THEATER | ワーナーマイカルつきみ野 |
| 監督 | 熊澤尚人 |
| ナンバー | 188 |
| 出演 | 市原隼人/上野樹里/蒼井優/酒井若菜 |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 届かなかった言葉、伝えられなかった想い。その相手が死んでしまっては、もはやどうすることもできない。自分の思い出の中で生き続ける相手にいくら話しかけても、相手はただ微笑みを返すだけ。友情が恋に変わるタイミングがずれてしまった男女の、懐かしい過去だけが鮮やかによみがえる。記憶の中では、どんな些細な出来事も美しい輝きを放ち、彼女のすべてが愛しいきらめきとなって胸に突き刺さる。ふたりで見た不思議な虹だけが、その思い出が事実だったことの証人のごとく空に浮かんでいる。 大学生の智也はふとしたことで映研のあおいと知り合い、彼女が監督する映画に出演する。ふたりは友情を深めるが、今一歩関係を深めることなく卒業、あおいは映像製作会社、智也はフリーターになる。ある日、再会したふたりはお互いの気持ちが学生時代と変わっていないことを知る。 根性なしで他人に振り回されるばかりの智也と、明確な自分の考えを持って行動するあおい。人間としてはあおいの方がずっとしっかりしているのに、恋愛に関しては智也のほうがずっと積極的。そんなダメ男を見守るうちにいつしか彼を好きになってしまうあおいの気持ちが切ない。卒業後もずっと智也を思い続け、自分の夢と恋愛を秤にかけ、智也にきちんと告白されれば夢をあきらめようとまで思っていたのに、その気持ちをわかってやれない智也への想いを吹っ切るように旅立ったあおいの心情。夢を追いかけるためには捨てなければならないものもあるという、人生の厳しさを痛感する。 あおいに比べ智也はどこまでも大人になりきれない。仕事でこき使われると弱音を吐くし、年上女に押しかけられても断れない。そんな男があおいの死でやっと男らしくなる。彼女が残した映画に込められた愛、好きな男はきっと自分のところに戻ってくるというメッセージが、自分に対する強烈なラブレターだったと気づいたとき、智也はやっと彼女の分までしっかり生きようと決心するのだ。あおいと一緒に見上げた虹は恋と青春のメモリー。その七色は青春を卒業した人々に送る鮮やかな応援メッセージだ。雨上がりの空にまっすぐな虹を探してみたくなった。 [http://www.otello.com.ua/:title=↓メルマガ登録はこちらから↓] |