スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー |
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| 寸評 | 主人公も新聞記者も人物造型に厚みがないので感情移入できず、アクションに特化した思考停止ムービーにするようなサービス精神もない。製作者の中途半端なスタンスは、映画を見にきた観客にも中途半端な印象を与えるだけだ。 |
| ポイント | ★★ |
| DATE | 04/12/1 |
| THEATER | 渋東シネタワー |
| 監督 | ケリー・コンラン |
| ナンバー | 141 |
| 出演 | ジュード・ロウ/グウィネス・パルトロウ/アンジェリーナ・ジョリー/ジョヴァンニ・リビージ |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 60年も前のヒッチコックの映画を見ているようなセピア色にあせたフィルムとカメラワーク、そして俳優たちの演技とセット。細部にこだわった映像は、舞台に設定されている1939年のニューヨークの雰囲気をかもし出すことには成功しているが、やはり根本的な時代設定が間違っている。SFの世界が描く未来社会を描きたいのなら、やはり最先端技術情報をふんだんに盛り込み、「もしかしたらこうなるかも」というような期待を観客に持たせなければならない。だが、この作品に登場するような空飛ぶロボットや翼を羽ばたかせる飛行機など実用化していないのは明白。ディテールに凝れば凝るほど映画から関心が薄れていく。 ニューヨークに突然飛行ロボットが襲来、スカイキャプテンことジョーの活躍で街は救われる。一方、新聞記者のポリーは科学者連続失踪事件を追ううちにロボット襲撃事件との関わりを知る。ジョーとポリーは事件の真相を探るべく、天才科学者トーテンコフ博士の島に赴く。 多くのシーンをCGに頼っているせいなのか、セピア調にしているからなのか、映像に質感や奥行きが感じられない。そういう意味では機械文明に支配された大都会の無機質で寒々とした空気を表現する事には成功している。そして後半、トーテンコフの島に到着してから映像はカラーを持ち始める。動物や植物、すべては命を持った生物に囲まれた島では映像に血が通い体温も感じられるようになる。 しかし、そういった目に見える部分での変化ではなく、人間の感情の部分を描くべきではないだろうか。主人公も新聞記者も人物造型に厚みがなく、とてもじゃないが感情移入できない。人間を描くつもりがないのなら、アクションに特化して息もつかせぬ思考停止ムービーにするぐらいのサービス精神を持ってほしい。製作者の中途半端なスタンスは、映画を見にきた観客にも中途半端な印象しか与えない。 [http://www.otello.com.ua/:title=他の新作を見る] |