エイプリルの七面鳥 PIECES OF APRIL |
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| 寸評 | 心をこめて作った料理は人の気持ちを和らげる。手持ちのカメラ、ライティングの甘い映像、狭いアパートでのロケ。いかにも低予算で作られた映画なのだが、作品の中に出てくる七面鳥同様、手作りの味わいがにじみ出ている。 |
| ポイント | ★★★★ |
| DATE | 04/11/9 |
| THEATER | BUNKAMURAル・シネマ |
| 監督 | ピーター・ヘッジス |
| ナンバー | 132 |
| 出演 | ケイティ・ホームズ/パトリシア・クラークソン/デレク・ルーク/オリバー・プラート |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 心をこめて作った料理は人の気持ちを和らげる。愛を注いで用意した食卓には笑顔が満ち溢れる。たとえひとつもいい思い出のない母と娘の間でも、素材から下ごしらえしじっくり時間をかけて調理した七面鳥は、その溝をきれいに埋めてくれる。そう信じて、普段料理などしない若い娘が感謝祭の七面鳥を別居している両親や兄弟に食べさせようとする。そんなヒロインの必死な思いをカメラは大きな愛情で見守る。 幼い頃から反りが合わない母親と喧嘩して、恋人と同棲中のエイプリル。母親が末期がんと知って、最後に和解しようと感謝祭に家族を招待する。朝から七面鳥をさばきソースを作るが、肝心のオーブンが故障して七面鳥を焼けなくなる。一方、エイプリルと会いたくない母親は何とか会わないでで済む口実を探すが、家族にたしなめられ仕方なくクルマに乗せられる。 手持ちのカメラ、ライティングの甘い映像、狭いアパートでのロケ。いかにも低予算で作られた映画なのだが、作品の中に出てくる七面鳥同様、手作りの味わいがにじみ出ている。どうしようもない不良娘が母親のために最初で最後の親孝行をしようとする。一方で名札に一度は「MOM」と書きながら「JOY」と書き直すシーンで、エイプリルの母親を拒絶する気持ちを表現したりする。同じアパートの住人が熱意を感じ取って協力していく過程が楽しい。黒人夫婦や中国人一家など顔も知らない隣人との交流が生まれていくのだ。 家族がエイプリルの思い出話をするシーンもウイットが効いていて笑える。家族、特に母親にとってエイプリルのいい思い出はひとつもない。母娘の憎しみの歴史。しかしトイレで子供をしかる若い母親を見て、エイプリルがぐれたのは自分のせいだと悟るシーンが切なくもいとおしい。そして和解。家族が、隣人がみんな七面鳥を囲んで談笑するシーンは、愛するものと食卓をともにする幸せを饒舌に物語る。 [http://www.otello.com.ua/:title=他の新作を見る] |