ヴィレッジ THE VILLAGE |
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| 寸評 | 映画の中のすべての価値観をひっくり返す驚愕の結末はこの作品にも一応、用意してある。しかし、B級ホラーのようなカメラワークやサウンドデザインは「シックス・センス」のときから進歩しておらず、この演出法は物語にそぐわない。 |
| ポイント | ★★* |
| DATE | 04/8/16 |
| THEATER | ヤマハホール |
| 監督 | M・ナイト・シャマラン |
| ナンバー | 95 |
| 出演 | ブライス・ダラス・ハワード/ホアキン・フェニックス/エイドリアン・ブロディ/ウィリアム・ハート |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 映画の中のすべての価値観をひっくり返す驚愕のラストシーンはこの作品にも一応、用意してある。しかし、B級ホラー映画のようなカメラワークやサウンドデザインは「シックス・センス」のときから進歩しておらず、演出法は物語にそぐわない。この作品ではどんな驚きが待っているのかと期待しすぎると、肩透かしを食う。 人里はなれた森の奥でひっそりと生活する小さなコミュニティ。長老の話し合いが意思決定機関で、住民全員が喜びも悲しみも共にし助け合って生きている。しかし、森には怪物が住むといわれ決して森に入ってはいけないという掟が定められている。知的障害をもつノアが禁忌の赤い実を村に持ち込んだことから、怪物が村を徘徊し始める。そんな時、ノアが好意を寄せるアイビーが村の若者頭・ルシアスと婚約したことにノアが怒り、ルシアスに重傷を負わせる。 こうした日常と、掟におびえる非日常が同居する村人たちの生活を映画は丹念に追う。貨幣も乗り物も電気もガスもなく全員が家族のように暮らす理想郷のような土地で、なぜ長老たちは森におびえ街に出ることを恐れるのか。そんな中、アイビーはルシアスのために街に薬を買いに行く。恐怖と戦いながら無事森を抜けるが、目が見えない彼女は真実を理解できない。 自分たちの価値観をかたくなに守り、それを住民に強制し恐怖のタガをはめることで子供たちにも決して外の世界を見せない。そして自分たちは幸せだと刷り込む。これって北朝鮮のようなものではないだろうか。村は犯罪で家族を失った人々が作った壮大なユートピア実験場だった。創設時のメンバーは同意していても、2代目になると親の代に反抗する。好奇心を失わないのが人間だ。自由な心を持った人間をひとつの場所に縛り付けておくことなどできない。ユートピアの崩壊を描くのに、わざわざホラー仕立てにする意味がどこにあったのだろうか。 |