ティアーズ・オブ・ザ・サン TEARS OF THE SUN |
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| 寸評 | 戦争アクション、ヒューマニズム、人間の良心、そして混迷の世界情勢、そうしたものをごっちゃ煮にしてうまく整理されていないため中途半端な印象になってしまった。主人公の変心の理由をきちんと描いて欲しかった。 |
| ポイント | ★★* |
| DATE | 03/10/26 |
| THEATER | 109シネマズ港北 |
| 監督 | アントワン・フークワ |
| ナンバー | 133 |
| 出演 | ブルース・ウィリス/モニカ・ベルッチ/コール・ハウザー/トム・スケリット |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 内乱が起きている国や紛争地帯に、国連軍の名を借りた米軍が介入することには賛否がある。米国の「世界の警察」を気取ったが気に食わないとか、内政干渉だとか。しかし、多民族国家で部族間が主導権争いしているような場合、凄惨な虐殺が頻繁に起きていることも事実だろう。軍人同士が殺しあうだけでなく、非戦闘員の女子供まで拷問し、略奪し、殺す。この作品に描かれているような虐殺が事実なら、やはりそれは止めさせなければならない。ある村を救ったところで別の村がやられるだけかもしれないが、目の前で起きている虐殺を見れば、止めに入るのが人間として正しい行動だろう。 米国海軍特殊部隊隊長・ウォータズは、ナイジェリアで難民救助活動をしている女性医師・リーナを反乱軍の手に落ちる前に救出せよという指令を受ける。リーナは難民を見捨てられないと、難民の同行を求める。仕方なくウォーターズは難民を連れてカメルーン国境を目指す。しかし、反乱軍が執拗に追ってくる。 ここで問題にされるのはウォーターズの人間としての資質だ。難民を同行させれば上官の命令に背くことになるし、部下の命を危険にさらす。しかし、目の前で起きている虐殺を見過ごすことは、人間として出来ない。これまでの戦闘で正確無比な殺人マシーンとして機能してきたウォーターズは、リーナが難民のために命がけで働く姿を見て、軍人としてより人間として行動することを選ぶ。 しかし、このあたりウォーターズの変心の理由が語られていないため説得力に欠ける。リーナの美しい容姿や崇高な使命感に心打たれたというぐらいで、これまでのキャリアを無にするだろうか。結果的に難民を多数救出できたが、大統領のひとり息子を追う反乱軍と交戦したことは内政干渉であり、この命令違反は軍法会議モノだろう。また、リーナも難民キャンプを離れる時、重傷者を見捨てていくくが、そのときのあっさりした態度も疑問だ。戦争アクション、ヒューマニズム、人間の良心、そして混迷の世界情勢、そうしたものをごっちゃ煮にしてうまく整理されていないため中途半端な印象になってしまった。 |