パンチドランク・ラブ PUNCH-DRUNK LOVE |
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| 寸評 | 映画のときめきを満載した作品だ。意外なストーリー展開、魅力あるキャラクター、計算されたカメラアングルと美しいシーン。緻密に刈り込まれた編集作業に無駄なシーンはなく、上映時間があっという間に過ぎていく。 |
| ポイント | ★★★★* |
| DATE | 03/8/22 |
| THEATER | 梅田ガーデンシネマ |
| 監督 | ポール・トーマス・アンダーソン |
| ナンバー | 104 |
| 出演 | アダム・サンドラー/エミリー・ワトソン/フィリップ・シーモア・ホフマン/ルイス・ガスマン |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています 映画のときめきを満載した作品だ。意外なストーリー展開、魅力あるキャラクター、計算されたカメラアングルと美しいシーン、そして安心できるハッピーエンド。緻密に刈り込まれた編集作業に無駄なシーンはなく、上映時間があっという間に過ぎていく。 大勢の口うるさい姉の干渉に自分の感情を押さえて生きているバリーは、時々爆発する。それ以外は航空会社のマイレージをためることに執心する地味な男だ。ある日、姉の一人からリナと言う女を紹介され恋に落ちる。一方で、テレクラに個人情報を漏らしたことからチンピラに金をゆすられる。だが、リナに恋したことから精神的に強くなったバリーはチンピラを撃退し、二人はめでたく結ばれる。 ひとつ間違えば理解不能の構成になりかねないこの映画を血の通ったものにしているのは、アダム・サンドラーの好演だ。神経症で、思い込むと止められない。マイレージプレゼント商品のの広告ミスを見逃さず、ただマイレージをためるためだけにプリンを大量に買い込んだりする。空中を飛ぶ電波をすべて感じてしまうような繊細で傷つきやすい神経症の男を、ちょっとした表情の変化だけで演じ分ける。チンピラの襲撃から逃げ回るだけだったのに、リナの愛を感じた瞬間から自分の中の無限の可能性に目覚め、一気にユタ州に住む親分までねじ上げる。ちょっとしたきっかけで人間は変われるんだということをバリーは教えてくれる。リナを演じたエミリー・ワトソンも幸運から見放されてそれでも生きていかなければならない孤独な女をそつなく演じる。彼女のシーンには"he needs me"という歌詞がぴったりで、自分を求めてくれる男がいるだけでリナは幸せを感じられる。孤独な人間同士でもお互い求め合えば、その愛の力はとても強くなるということをこの作品は教えてくれる。 ハワイで再会した二人がキスするシーンは、二人がシルエットになり、その後ろを大勢の人が流れていく。二人の周りだけは時間が止まっている。この美しいシーンを見るだけでもこの映画は価値があった。 |