茄子 アンダルシアの夏 |
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| 寸評 | どこまでも青い空、地平線の彼方まで続く道。疾走する自転車の躍動感。自分が見捨てたのに、自分を見捨てたと故郷を憎む男が持つ故郷への複雑な思いは共感を呼ぶ。47分の短い時間に凝縮された熱い思いはほろりと胸を打つ |
| ポイント | ★★★* |
| DATE | 03/7/27 |
| THEATER | 109シネマズ港北 |
| 監督 | 高坂希太郎 |
| ナンバー | 94 |
| 出演 | |
| 批評 | ネタばれ注意! 結末に触れています どこまでも青く晴れた空、地平線の彼方まで続く道。時速40キロ以上のスピードで疾走する自転車の躍動感。スペイン南部で繰り広げられる自転車レースを舞台に、参加したレーサーの一人が自分の生まれ故郷をゴールにしたステージで優勝するまでを描く。 もちろん単純なスポコンモノではない。レース途中に主人公のぺぺがスポンサーに解雇されることが話し合われたり、優勝者インタビューで逆にスポンサーの商品を連呼して機嫌を取ったりと「大人の世界」も描かれている。そして何よりも、かつて愛した女が実の兄と結婚式を挙げるまさにその日だからこそこのステージだけは勝たなければならないという、ぺぺの勝負に対する執念が濃密に伝わってくる。 苦い思い出を残して故郷の街を出たものは、原因となった人々だけでなく故郷そのものを憎むようになる。ぺぺも恋人を失ったことを思い出したくない。レースに勝って、自分のもとを去った恋人を見返すことでしか故郷に帰れない。故郷の人々はぺぺのそんな思いなど知ってか知らずか、無邪気に地元出身の選手を応援する。かつての恋人も喜びを共有しようとする。本当はうれしいのに過去にこだわって意地を張るぺぺ。 自分が見捨てたのに、自分を見捨てたと、故郷のことを思う。故郷を捨てたぺぺが持つ故郷への複雑な思いは共感を呼ぶ。47分の短い時間に凝縮された熱い思いはほろりと胸を打つものがあった。 |